7月31日~8月1日に南三陸町を訪問しました。今回はスタッフ、ボランティア計7名で活動致しました。
被災して1年4ヶ月になる南三陸町。
一年前に比べて瓦礫はずいぶんと除去されましたが、家はまだ建っていません。
鉄骨むき出しの防災庁舎は慰霊塔のような役割になっています。
三階建ての庁舎がすっぽり津波を被り、鉄骨が激しく曲がっています。下から見上げるとなんて恐ろしい目にあったんだろうと身震いがします。
そんな中でもプレハブの商店街が出来始めていました。漁港も再開したようで、仕事に出る人もいます。少しずつ生活の息吹が戻りつつあります。
今回は戸倉中学仮設住宅と平成の森仮設住宅を訪れました。 「ボランティアさんありがとう」の看板が仮設住宅や、国道沿いなどあちこちにありました。
今回の訪問の目的は二つ。レンタルした空気トランポリンで子ども縁日を開き、夏休み中の仮設住宅の子どもに楽しんでもらおうというもの。もう一つは天徳寺樹木葬会員で、歌のボランティアで高齢者施設などで活動をしている横田氏と行動を共にして、仮設住宅のご老人を招いて、「歌声ひろば」を開くというものです。
トランポリンは膨らむ前から仮設住宅の子ども達が集まり、膨らむと「わぁっ」と歓声があがりました。
トランポリンやスーパーボールすくいをたっぷり楽しみ、キャンディやジュースをもらってとても楽しそうでした。 千葉から連れてきた子ども達もすぐに仮設の子と打ち解けて遊び、縁日が終わっても名残惜しそうに一緒に遊んでいました。 戸倉中学仮設住宅では20人近く。平成の森仮設住宅ではあいにく小学校の登校日と重なってしまい、未就学の子ども達が10人ほど遊びに来てくれました。
自治会館の中では横田氏が集まったお年寄りと「歌声広場」を開きました。「故郷」「われは海の子」や「北国の春」などを大きな字幕を見ながら歌い、最後はタンバリンやカスタネットを使い、リズムをとりながら「365歩のマーチ」などを合唱しました。最初は堅い表情だったお年寄りも、横田氏の柔和な語りや懐かしい歌にリラックスしたようで、最後は楽しい笑い声が響きました。
「大きな声を出して歌ったのは初めてだよ。嬉しかった」
「独りでは歌えないけれど、皆と歌えて良かった。」
「大きな歌詞を書いた幕が歌い易かった」など嬉しいお話を頂きました。
「一年前は故郷や海の子などは悲しすぎて歌えなかったけれど、今は歌えるようになった」
などというお話がありました。被災してからすこし気持ちが落ち着いてきたことがうかがえます。
「仮設住宅住まいで、先の見えない生活の中で、こういった笑顔になれる活動はありがたい」と感謝の言葉を頂きました。
横田氏はこの後も、二日間かけて韮の浜仮設住宅・寄木仮設住宅・伊里前小学校仮設住宅・歌津中仮設住宅を回り、大勢のお年寄りと歌を歌いました。
皆様から頂きました寄附金は、子ども縁日の経費、歌声広場の経費、支援物資の輸送費などに使わせて頂きました。
「また来てね。」「ありがとうね」と大変な目にあいながらも、柔和な表情で握手をして頂いたご老人に
「また来るね。」「どうか体に気を付けて、それまで元気で居て下さい」と胸がつまりながら握手を返しました。
今後とも交流を深め、定期的に被災地の皆様を元気づける活動を続けていきたいと思います。
ご支援、ご協力の程、宜しくお願い致します。